2009年5月7日木曜日

ストレステストの結果を受けてリスク志向が復活

ストレステストの結果が公表されるのは日本時間の明日早朝で,

その前にバーナンキFRB議長とガイトナー米財務長官が会見を行うそうです.

バンカメに約3兆円の資本不足指摘というのは個人的には大きなものでしたが,

市場では優先株の普通株への転換をするだけで大半の資金は集められるとのことで,

さほど大きな衝撃にはならないとのことです.


このところ,1-3月期の決算が良好だった米銀行は,

公的資金の返済を早急に行い,政府からの干渉を受けないような環境作りを

急いでいるのは周知の事実になっています.

しかし,ここ1,2ヶ月というのは世界の株式市場は落ちるとこまで落ちた反動で

ダウ平均では最安値から約2000ドルの上昇で30%以上も上昇,

日経平均でも最安値から約2400円の上昇でこちらも30%以上も上昇と,

相場は明るいものばかりでした.

右肩上がりの相場では利益が大幅に上昇してもおかしくありません.

ハイリスク・ハイリターンの,リターンだけが来たみたいですね.

日本の金融機関は,大きなリスクをとった米系の金融機関とは対照的に,

大幅赤字を計上しています.

巷では金融不安が後退していると叫ばれていますが,

このような上昇相場がいつまでも続くはずがなく,

リスクをとることがそのまま利益につながるなんてことは考えられません.

今の相場は一種のミニバブルみたいなもので,

企業の業績はどう考えたって赤字連発の不景気そのものです.

各国が大規模な財政出動をし,特に中国の財政出動は,

今まで世界の工場と見られてきた中国が,世界最大の消費市場へと変貌しつつあります.

この影響は大きく,中国の需要増で世界経済は多少引っ張られて上向くでしょう.


ただ,この流れも長期にわたり持続するものではなく,

長期成長が見えたわけではないことに注意すべきです.

財政出動の効果が持続するのも長く見ても2010年末までのような気がします.

その後の経済が成長するかどうかは,

結局のところアメリカが主導して環境ビジネスを大きく成長させることが

出来るかどうかにかかったいると思います.

2009年5月6日水曜日

バンカメに追加増資350億ドル必要か?

米金融当局によるストレステストの結果,

銀行大手バンク・オブ・アメリカが約350億ドルの

増資が必要との見通しであることが分かったそうです.

通常の増資で3兆5000億円近い資金を調達するのは困難であると考えられ,

政府が保有する優先株を普通株に転換せざるを得ず,

事実上,政府の管理下での再建以外は考えにくい状況となったようです.


これを受けて,円が買われる展開となり,一時ドル円は97.96付近まで下落しました.

ただこれ以上は買いが進まず,現在は98.30-50付近で推移する展開となっています.

2009年5月3日日曜日

クライスラーの破産法申請はやはり織り込み済み

クライスラーの破産法申請はやはり織り込み済みであったようで,

市場の反応は大きなものではありませんでした.

個人的にもGM,クライスラー,フォードのBIG3の3社については,

いずれ立ち行かなくなることくらい予想していましたので,

驚きなんかありませんでした.

事前調整型の破産ということで,しっかり準備はなされたようですが,

フィアットの傘下に入ったはいいものの,

今後,自動車の販売が大幅回復する見通しはあまりに楽観的であり,

魅力のない会社はこの不況下では消え去るというのが世界の流れでしょう.

3年後にBIG3のうち何社が残っているかどうかは,

あまりに不透明です.

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